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Liblockの未来に込められたー大塔社長の想い

2023年11月、SES事業を営む株式会社Liblockがアイフルグループ入りを果たしました。2023年2月にはセブンシーズ株式会社、2024年6月に株式会社セイロップが同じくSES事業者としてグループ入りを果たしており、2024年6月にはAGソリューションテクノロジー株式会社(AGST)が各SES事業者とアイフルとの間に中間持ち株会社として設立されました。LiblockはアイフルグループのSES事業(システムエンジニアリングサービス)を支える1社となっています。前回のセブンシーズ、セイロップに続き、Liblockの大塔社長へのインタビューを交え、これまでのLiblockの歩みとアイフルグループとのこれからについてご紹介します。

※SESとは、「システムエンジニアリングサービス」の略称
システム開発の現場にエンジニア(人的資源)を提供することによって対価を得る契約形態のこと


株式会社Liblock 大塔 剛士社長

Liblockの事業紹介

株式会社Liblockは、BPO業務を担う会社として2015年にスタートしましたが、設立2年目にエンジニア15名ほどが入社したのをきっかけに、システム開発会社として方向転換。現在はアプリケーション開発をメイン事業とし、WEBデザインやデータ入力業務なども行っています。
Liblockの事業の特徴は、”敢えて取引先を増やさない”というやり方ですね。
お客様との信頼関係を大切にし、1社1社と太く密接な関係を築き上げることを目指してやってきました。設立から10年近く経ち、主要な取引先は3社のみですが、この3社と太いパイプを築けたからこそ今のLiblockがあると思っています。
私自身も現役エンジニアとして主要取引先の1社のシステム開発に携わっており、毎日お客様先に常駐し社員と一緒に働いています。

※BPOとは、「ビジネス・プロセス・アウトソーシング」の略
 企業の業務のプロセスの一部を外部に委託し、業務の効率化やコスト削減を図ること

努力と人間関係で切り拓いたキャリア

大学4回生の時、友人がSEとしてシステム会社に就職したことがきっかけとなり、私もSEを目指すことにしました。大手SIerに就職が決まったものの、大学時代にほとんどパソコンに触れたことがなかった私は、入社時にパソコンの電源の入れ方が分からず、講師の方に電源の入れ方を質問していたくらいです(笑)正直、同期105名の中で私のITスキルが一番低かったと思います。そこからは毎日プログラミングを勉強しました。通勤時間に書籍を読み、土日には家で簡単なアプリケーションを作ったり、とにかく必死でした。
4年ほどSEとして経験を積んだころ、懇意にしていた上司の退職がきっかけとなり私も退職を決意し、2年ほどフリーランスとして働きました。その間に知り合ったとある企業の社長に「今後WEB開発に力を入れていきたい。WEBのエンジニアを集めてくれれば仕事の面倒をみるよ」と言われ、WEBに強いエンジニアを集め、2008年に株式会社LifeBoxを設立しました。システム会社として、お客様にとってより良いシステムを作るためには、お客様の業務を深いところまでしっかり理解する必要があると感じ、BPO業務を請け負うための会社としてLiblockを立ち上げました。お客様の業務をしっかり理解し最良なシステム提案を行うLiblock、そのシステムを作るのがLifeBox、という棲み分けだったのですが、私の知り合いのエンジニア15名ほどがLiblockになだれ込んできてしまい、Liblockもシステム会社として生きていく道を選択しました。この出来事が今のLiblockに繋がっていて、その15名のメンバーはまだLiblockに在籍してくれており本当に感謝しています。

「技術力」よりも「人間力」


Liblockには、現在42名の社員が在籍しています。年齢層は20代から40代までと幅広く、とても個性豊かで協調性の高いメンバーが集まっています。その背景にはLiblockの採用で「人間性」を重視していることが関係しています。システム会社なので技術力も大事ですが、技術力は努力と時間がある程度解決してくれると思っています。一方、人間性は本人が努力しようがなかなか本質は変えられないもので、だからこそ「人間性」を重視することが大事だと思っています。その結果か、Liblockの社員は本当にみんないい人ばかりで、居心地の良い会社になったと感じています。社員同士も非常に仲が良く、カレー食べ歩きの会が発足されたり、勉強会を行っているメンバーもいます。私は毎年社員と一緒に舞浜にある夢の国に行っています(笑)。

当たり前の中にある「感謝」


Liblockがここまで成長してこられたのは「仕事」と「社員」があったからこそだと思っています。会社員時代は仕事があるのが当たり前だと思っていましたが、独立して自分たちで仕事を探してみて、初めて仕事がある有難さを痛感しました。また、自身がエンジニアとして働きながら会社運営を行っていく中で、一人で出来ることの限界を感じました。私一人では一人分のことしか出来ませんが、一緒に考え行動してくれる仲間が増えていくと、人数分以上のことが出来るようになり可能性の広がりを感じました。仲間がいてくれたからここまで成長してこられたと思っています。
Liblockも10年目に突入し、仕事があること、社員がいることが当たり前のようになってきましたが、そのことがいかに素晴らしく、有難いことかを常に感じ、この状況にこれからも感謝していきます。
Liblockの社員にも”目の前の当たり前”に対し、常に感謝の気持ちを持って接していってもらいたいと思っています。

宇宙をイメージしたオフィス

M&Aという選択


きっかけはコロナでした。流行当時、コロナに罹患すると死に至ると言われていて、もし私がコロナに罹患しこの世を去ることになってしまったら、Liblockや社員はどうなってしまうんだろう、と真剣に考えました。もし私に何かあった時に私がいなくても従業員が困らないようにしておかなければいけないと思い、それが会社を始めた経営者の責務だと。その中の選択肢の一つがM&Aでした。安定した大きな企業にグループ入りすることで、万が一の事態になってもグループの力で乗り切れるのではないかと考えました。Liblockに入社してくれた社員が安心して長く働ける企業にしたい、この思いがM&Aという選択に繋がっていきました。また、大きな企業のブランド力を活かすことで採用を強化し、Liblockがより成長出来るのではと思ったのもM&Aを選択した理由です。

アイフルグループのブランド力で成長を加速させる


Liblockがアイフルグループに加入することは大きな転機でした。Liblockとしての独自性を守りながら、大きな企業グループの一員になることで今まで以上のネットワークやリソースを活用して成長していきたいと思っています。AGSTが設立されたことにより、アイフルグループのSES会社の連携は益々強化されていき、採用や人材育成という部分で今後大きなシナジーが生まれてくると思います。アイフルグループの規模を活かして多くの優秀なエンジニアを採用・育成していく体制を整え、アプリケーション開発だけではなくインフラ構築も行っていけるようなオールインワンの企業を目指していきたいと思います。そしてLiblock社員が増えたあかつきには、主要取引先を4社、5社と増やして、Liblockの更なる成長と、アイフルグループへの貢献ができればと思っています。

アイフルグループの一員として、そしてLiblockの社長として、
「人と技術を通じて誰かの役に立つ」という信念のもと、
これからも挑戦を続けていきます。


◆大塔 剛士(オオトウ タカシ)

大学卒業後、大手SIerへ入社。4年間SEとして勤務。
上司の退職がきっかけとなり、フリーランスに転身。約2年間フリーランスとして働き、様々なコネクションを作ったのち友人と共に株式会社LifeBoxを設立。約8年間従事した後、2015年8月に株式会社Liblockを設立。(現職)