見出し画像

デジタル推進部の取り組み~プランニングポーカー用のアプリを自作した話~

こんにちは!
デジタル推進2部1課の高阪(こうさか)です。
2023年3月に中途入社したエンジニアで、主にAndroid版アイフルスマホアプリの開発を担当しています。
前職を含め、WEBアプリやスマホアプリなど、幅広く開発に携わっています。

高阪です

■プランニングポーカーとは

今回は、私たちアイフルスマホアプリチームで行っている業務改善の取り組みを紹介します。
私たちはアジャイル手法を採用してアイフルのアプリケーション開発業務に取り組んでおり、毎月、開発案件ごとの工数見積もりを目的としたプランニングポーカーを実施しています。
プランニングポーカーとは、チーム全員が開発案件にかかる時間を各自で予想し、工数を見積もる方式です。
たとえば…
Aさん「私は1日でできると思います」
Bさん「僕は3日かかると思う」
AさんとBさん「それなら(中間をとって)2日で見積もっておきましょう!」
といった形で進めていきます。

■私たちの課題

一般的に、プランニングポーカーは実際のカードを使って対面で会話しながら進めるのですが、私たちのチームはリモートワークが主で、直接顔を合わせるのは週に1度の出社日しかありません。
インターネット上で使える既存のプランニングポーカーアプリでは操作感にしっくりくるものが見つかりませんでした。
そこで、「それなら自作してみよう!」と思い立ち、自作プランニングポーカーアプリ、その名も『プランニングポーカーちゃん』を使ってみました。
(このプランニングポーカーちゃんは、誰でもご自由にお使いいただけます!)


実際の画面と操作感
各メンバーが工数が記載されたカードを出している様子

~ポーカー実施時の会話~

高阪
「みんなが出したカードの平均8.5人日か~、さなぎさんは多めの13日だけど、なんか理由あったりする?」

さなぎさん
「ちょっと余裕を持って多めにしてみました!」

高阪
「なるほど!じゃあ中間の8.5人日でもいいかな?」

みんな「異存なしです!


見積もりの対象案件名や名前を入力できるようにしたので、各自ニックネームでのやりとりができ、仲が良くなりました。
※ちなみに私は普段メンバーから“高阪さん”と呼ばれています!☺


■開発で工夫したこと

① ドロー機能

従来のプランニングポーカーではフィボナッチ数列(※1)のみ投票できるのが一般的です。
しかし、私たちはより正確な数字で見積もれるように任意の数字で投票できるようにしました。
1番右にワイルドカード(※2)を置いて、デフォルトのフィボナッチ数列以外の数字(4,6,7など)を手札に入れられます。
実際のカードゲームになぞらえて、私たちはこの機能を「ドロー」と名づけました。

※1.フィボナッチ数列とは?
0, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21…と続く、前後の数字を足し合わせていく数列です。

※2.ワイルドカードとは?
トランプなどのカードゲームで、任意のカードの代わりとして使える、全能の力を持つ特別なカードのこと。今回はフィボナッチ数列以外の数字(4,6,7など)をワイルドカードとしています。

② 操作感

手札を場に出す操作にドラッグ&ドロップを採用し、カードを場に出した時に既に場にあるカードが散らばるアニメーションなど、実際のカードゲームの動きを再現してみました
操作感については、チーム内で評判が良く、ツールに遊び心を入れることが大切だと改めて気づきました。

アプリに追加する機能の開発工数を出している様子です。
「REVEAL」を押すとメンバーがどういう数字の手札を出したのか確認ができます!

■プランニングポーカーを取り入れたことによる効果

①工数の見積精度

プランニングポーカーを取り入れたことによる効果は大きかったです。まず、フィボナッチ数列以外の数字を使うことで、1日単位の工数見積もりが可能になり、見積もり精度が格段に向上しました。この改善により、プロジェクト管理がより正確に行えるようになりました。

②柔軟性

プランニングポーカーを通じて、業務で使うツールを自作するという新しい選択肢が生まれ、実際に実行する場面も増えました。このようなツール開発の過程で、新しいスキルを学び、チームの柔軟性が高まったと感じています。

③創作意欲

私たちの課はスマホアプリ開発を中心に行っているのですが、業務範囲外のweb系アプリを製作したことで、自分たちの可能性に対する挑戦心が大きく刺激され、新しい領域に踏み出すことができました。

■最後に

機能面やデザイン面など、メンバーからは追加要望がどんどん出てきており、これからも随時改善していく予定です。
個人的には、今回のアプリ制作を通じてエンジニアとしての創作意欲が大いに刺激され、楽しい経験になりました。
また、チーム全体としても、このプロセスを通じて創作意欲が大きく高まり、アイデアを積極的に形にしていこうという気持ちが一層強くなったと感じています。これからも、チーム全体で柔軟に取り組んでいけるよう、改善意識を持ち続けながら、より良い成果を目指して取り組みたいです。